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Revit MEPの空調システム設定|分類・タイプ・系統名と未接続の確認

Revit MEPの空調系統を、システム分類・タイプ・系統名の違いから整理。吹出口と空調機を系統に割り当てる手順、命名と色分けの使い分け、未割当・未接続・風量計算の確認方法、変更後に残すチェック項目を解説します。

Revit MEPで空調系統を整理する|システム設定と命名ルールの実務ガイド
設計連携データ整備
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Revit MEPの空調系統は、システム分類・システムタイプ・系統名を分けて整理すると管理しやすくなります。分類はコネクタが扱う空気の種類、タイプは共通設定、系統名は個々の系統を識別する名前です。名称や色がそろっていても、機器やダクトの接続と計算条件が正しいとは限りません。

この記事ではRevit 2024・2026の公式ヘルプを参照し、空調機と吹出口の小さな系統を例に設定と確認の順序を説明します。操作項目の日本語表記は使用版やテンプレートに合わせて読み替えてください。

システム分類・タイプ・系統名の違い

項目

役割

整理する例

システム分類

コネクタの性質を定める既定の分類

Supply Air、Return Air、Exhaust Air

システムタイプ

同じ分類の中で共通設定を持たせる

給気の標準タイプ、用途別に複製したタイプ

系統名

個別の系統を識別する

SA-AHU01、RA-AHU01

系統名は運用例であり、Revitの必須の命名形式ではありません。また、タイプ名を「排気」に変えるだけでは、元の分類が排気に変わるわけではありません。

Revitのシステム分類はあらかじめ定義されています。独自タイプは既存タイプを複製して作り、元の分類を引き継ぎます。システムタイプの作成

分類と系統を混同すると、系統名を整えても機器に接続できない、別の系統として扱われる、といった確認作業が増えます。最初にコネクタの分類を確かめ、その後でタイプと名前をそろえます。MEPシステムの基本概念

小さな系統を作る前に準備するもの

空調機1台と給気側の吹出口3個を想定します。この例の目的はモデル上の割当と接続の確認であり、設備容量や設計風量の推奨値を示すものではありません。

  1. 空調機と吹出口のファミリに、給気用のコネクタがあるか確認する。
  2. 配置階・高さ・コネクタ位置を確認する。
  3. 使用するダクト・継手・系統タイプを決める。
  4. 吹出口の設計風量と、どの機器・系統に所属させるかを記録する。

給気・還気など複数のコネクタを持つ機器は、接続口ごとに役割を確認します。ファミリの属性や管理方法はRUG設備ファミリ・共有パラメータの記事で詳しく整理しています。

吹出口を系統へ割り当て、空調機を選ぶ

1. システムを作成する

未割当の吹出口を選び、修正タブのシステム作成からDuctを実行します。ダイアログでシステムタイプを確認し、個別の系統名を入力します。選択した吹出口の分類によって、割り当てられるタイプは制約されます。

2. 空調機とコネクタを指定する

Select Equipmentで給気元となる空調機を選択します。複数の接続口がある場合は、対象のコネクタを選びます。給気系統なのに還気側へつないでいないか、名前と接続口を照合します。

3. ダクト経路を作成する

機器と吹出口の間にダクトを配置します。自動配置を使う場合はGenerate Layoutで候補を生成し、位置・高さ・障害物との関係を確認して確定します。候補が表示されても、施工可能な納まりが自動で保証されるわけではありません。

操作の流れはRevit 2026のダクトシステム作成ヘルプを参照してください。

4. 系統への所属と実際の接続を確認する

システムブラウザで、想定した機器・吹出口が同じ系統に含まれるかを調べます。さらに平面・断面・3Dでコネクタとダクトの接続を確認します。系統への論理的な所属と、ダクトが物理的につながることを分けて点検するのがポイントです。解析タブのCheck SystemsからCheck Duct Systemsを実行し、接続、流れ方向、Flow/Demand設定に関する警告も確認します。見た目が重なるだけの未接続を見落とさないために、表示とシステムチェックを組み合わせてください。ダクトシステムのチェック

確認段階

対象

完了の目安

割当

機器・吹出口

対象の系統に所属している

接続

コネクタ・ダクト・継手

意図しない未接続がない

条件

吹出口風量・計算設定

設計条件と設定が対応している

照合

系統の風量・出力図面

入力値と集計・表記を追える

命名は機器との対応が分かる形にする

系統名は担当者だけが分かる略称にせず、機器表や図面から対応先を追える形にします。例えば機器AHU01の給気をSA-AHU01、還気をRA-AHU01とする方法があります。

同じ機器が複数階にまたがる場合は、階が変わるたびに系統名を分断する前に、機器と系統の対応を確認します。階・ゾーンの情報が必要なら別の項目でも管理し、系統名に何を含めるかを先に合意します。

命名表には、名前、給気・還気等の区分、対応機器、担当範囲、変更日を記載します。名称変更後は、タグ・集計表・別途作成した系統図も確認します。

色分けと計算設定を別々に管理する

システムタイプのグラフィックス設定は、同じタイプの要素の色や線種などに使います。特定の図面だけで色分けしたい場合はビューフィルタを検討します。タイプの設定とビューごとの設定を混在させると、図面によって色が違う理由を追いにくくなります。

計算設定もシステムタイプで確認します。ダクトの計算にはAll、Flow Only、None、Performanceなどがあり、設定によって実施する計算が異なります。NoneではFlowを計算せず、論理的な系統情報を維持します。PerformanceではFlowと系統レベルの計算を行わず、Duct Sizingも利用できません。集計表に入力済みの値を表示することと、系統として計算することは区別してください。変更は同じタイプを使う系統への影響も確認してください。タイプの表示・計算設定

未割当・未接続・風量の相違を切り分ける

症状

確認するもの

次の作業

系統に所属していない

システムブラウザ、コネクタの分類

割当先と接続先を確認する

ダクトがつながって見えるが接続が疑わしい

高さ、接続口、継手

断面・3DとCheck Duct Systemsで確認する

希望するタイプを選べない

元のタイプとコネクタの分類

適切な分類からタイプを作る

風量が想定と違う

吹出口の入力値、所属、計算設定

入力値を一覧化して比較する

色分けが想定と違う

タイプ設定、ビューフィルタ、個別上書き

どの設定が表示に作用するか確認する

風量の相違を直すために、先に集計結果だけを書き換えることは避けます。対象の吹出口が増減していないか、別系統の要素が混ざっていないかを確認し、その後に入力値と計算設定を照合します。

系統変更後の確認を定型化する

変更後は、機器との対応、吹出口の所属、接続、設計風量、表示、図面の6項目を確認します。系統名が変わったときだけでなく、機器を置き換えたときや別のファミリを読み込んだときにも、コネクタと属性を点検してください。

チームで運用する場合は、タイプを複製してよい条件、名前の付け方、計算設定を変える担当を決めます。モデルの準備段階は設備BIMテンプレートの整備、他分野との取り合いは設備の干渉確認へ進むと、系統整理からモデル運用までつなげられます。

監修者

長

長谷川一夫

機械設備設計部

パラダイム部長