CAD・BIMナレッジ

BIM活用加速化事業の情報を読む前に|2026年度の補助制度と確認手順

過年度のBIM活用加速化事業と2026年度の建築GX・DX推進事業を混同しないために、対象案件、費用、申請時期、設備設計事務所の分担を確認する手順を解説します。

建築BIM加速化事業の活用ガイド|中小設備設計事務所が押さえるべき要件と申請の流れ
adoption
公開日
2026年5月22日
更新日
2026年9月26日

「BIM活用加速化事業」で補助金を探すと、過年度の制度や受付情報が見つかります。設備設計事務所が2026年度の活用を検討する際は、年度と制度名を確認し、建築GX・DX推進事業の最新資料から対象条件を判断してください。

ソフトを購入すれば一律に補助される、BIM導入費の一定割合が必ず戻る、といった理解では予算を組めません。ここでは、過去の記事を読む際の注意点と、申請を検討する案件で整理すべき事項をまとめます。

過年度情報と2026年度情報を分ける

国土交通省は2026年4月7日に令和8年度の建築GX・DX推進事業を開始し、7月1日に募集要領を公開しています。BIM活用と建築物のライフサイクルCO2評価を支援する事業ですが、支援の区分や案件の要件を確認して検討する必要があります。

見つけた情報

確認すること

実務での扱い

BIM活用加速化事業の過年度記事

対象年度、当時の受付期間

背景理解に使い、現在の条件に転用しない

令和8年度の募集要領

対象事業、対象経費、算定方法、手続き

今回の案件の可否を判断する根拠にする

実施支援室のお知らせ

受付状況、資料改訂、ソフト一覧更新

申請前と支出判断前に再確認する

販売店等の案内

引用している制度と資料の版

公式資料との一致を確認する

最初に確認するのは会社より案件の条件

自社が設備設計を担当していることだけで、補助の対象になるとは限りません。建築物の用途や事業内容、BIMを使う段階、参加事業者の役割など、募集要領に照らして案件の条件を整理します。

代表となる事業者や他分野の設計者と、誰がどの費用を申請し、どの成果物を作成するかを合意してください。同じ作業が複数者の見積もりに含まれていないか、他の補助制度と重複しないかも、対象経費の考え方に沿って確認します。

費用は見積書の項目ごとに確認する

社内のBIM予算と、補助対象として認められる費用は一致するとは限りません。ライセンス、外注、教育、社内作業などを分け、対象可否の根拠となる資料を記録します。不明な項目は、契約や購入の前に実施支援室へ確認する材料としてまとめます。

社内で整理する項目

記録しておく内容

ソフト・利用環境

製品名、利用者、期間、見積日、対象一覧との対応

モデル作成等の委託

対象範囲、数量、成果物、納品時期、変更条件

申請・報告作業

担当者、必要書類、証憑の保管先、確認者

自社負担

対象外費用、申請結果に左右されない必要費用、支払時期

本表は費用整理のための例であり、記載した項目が補助対象であることを示すものではありません。対象経費、上限、算定方法は年度・区分・条件をそろえて公式の募集要領で確認してください。

受付期間と支出のタイミングを別々に管理する

2026年9月26日に確認した実施支援室の案内では、令和8年度の交付申請期間は7月1日から9月30日、事業者等の登録期間は4月7日から12月31日です。登録と交付申請は同じ締切ではありません。受付状況や変更は公式のお知らせで再確認してください。

また、申請できる時期と、契約・発注・支払を行ってよい時期も同一とは限りません。工程表に、登録、申請、審査、必要な決定、契約・実施、支払、実績報告を並べ、それぞれの条件を確認します。補助金の入金を前提に、先行支出の資金を不足させないことも大切です。

設備設計事務所が用意する確認メモ

  1. 対象案件の名称、用途、工程、設備設計の担当範囲を整理する。
  2. 利用する制度の年度・区分・資料の版を記録する。
  3. 作成するBIM成果物と担当者、他社との受け渡しを決める。
  4. 費用を項目に分け、対象可否と根拠を整理する。
  5. 不明点をまとめ、代表事業者や実施支援室へ確認する。
  6. 申請後も変更、証憑、成果物、報告期限を管理する。

確認時には「設備設計に使えるか」という広い質問より、案件条件、支出項目、契約予定日、成果物を添えると、判断に必要な情報を伝えやすくなります。

補助の有無にかかわらず導入効果を評価する

補助制度を利用する場合も、導入後のライセンス更新、標準の保守、教育、品質確認は続きます。補助対象額だけで導入規模を決めず、継続費と案件の需要を合わせて評価してください。

2026年度の検討は設備設計向けのBIM補助金記事、予算の作り方はBIM導入費用の整理、導入範囲の決め方はBIM導入ロードマップも参考になります。

参考資料

制度・製品情報の確認日:2026年9月26日。実案件では申請先の案内と利用する製品バージョンの資料も確認してください。

監修者

長

長谷川一夫

機械設備設計部

パラダイム部長